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第8章 参加を育てる 参加デザイン ⑧

執筆者の写真: admin
admin
11 分前
読了時間: 3分

【内容】

1.一度の来場を、一度で終わらせない

2.「次の参加」を設計する

3.目指すのは「長い関係」である

 

 

1.一度の来場を、一度で終わらせない

集客ビジネスでは、「新しいお客様を集めること」に多くの労力と費用がかかります。

広告を出し、イベントを企画し、キャンペーンを実施して、ようやく一人のお客様に来場していただくことができます。

しかし、その方が二度と訪れなければ、また最初から同じ努力を繰り返さなければなりません。

一方、一度来場した方が再び訪れ、さらに何度も利用してくださるようになれば、施設との関係は大きく変わります。

一回の利用が二回になり、二回が五回になれば、その人が施設にもたらす価値は何倍にもなります。

参加デザインでは、この「一度の参加を継続的な参加へ育てること」を重視します。

集客とは、一度きりの出来事ではありません。

人との関係を育てるプロセスなのです。


2.「次の参加」を設計する

多くのイベントは、当日のプログラムを丁寧に設計しています。

しかし、イベントが終わった後、「次は何を楽しめばよいか」まで設計されている例は意外と多くありません。

例えば、コンサートを鑑賞した人には、次回公演の案内だけでなく、出演者のトークイベントや公開リハーサル、関連する展示やワークショップを紹介することができます。

スポーツでは、試合観戦の後にファンイベントや地域活動へ参加する機会を用意することもできます。

商業施設では、季節ごとのマルシェや体験イベントへ自然につながる仕組みを設けることもできるでしょう。

重要なのは、「また来てください」と呼びかけることではありません。

「次はこれも体験してみたい」と思える流れを設計することです。

一つの体験が次の体験につながる。

その積み重ねによって、人と施設との関係は少しずつ深まっていきます。


3.目指すのは「長い関係」である

従来の集客では、一回ごとの売上や来場者数が重要な成果指標でした。

もちろん、それらは今でも欠かせない指標です。

しかし、参加デザインでは、それに加えて「長い関係」を評価することが重要になります。

年間に何回訪れていただけたか。

どれだけ長く滞在していただけたか。

イベントだけでなく、カフェや展示、ショップなども利用していただけたか。

会員になっていただけたか。

こうした積み重ねが、一人のお客様との関係を豊かにしていきます。

つまり、目指すべきは「一回の売上を最大化すること」ではありません。

一人のお客様と、一年、五年、十年と関係を育てていくことです。

参加デザインとは、そのための設計思想です。

入口を増やすことで新しい参加者と出会い、その参加を少しずつ育てることで、施設との関係はより深く、より長くなります。

これまでの集客ビジネスが「何人来たか」を重視してきたとすれば、これからの集客ビジネスは「どれだけ長く関わり続けていただけるか」が競争力になります。

次章では、そのように育った参加者が、家族や友人へ体験を伝え、新しい参加者を生み出していく「参加を広げる」仕組みについて考えていきます。

 
 
 

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