top of page
検索

都市づくり5.0 Beyondコロナの都市づくり50のヒント(43) スマートミュージアム

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 2021年9月20日
  • 読了時間: 2分

Ⅰ 苦悩するミュージアム /Ⅱ ミュージアムのDX化 /Ⅲ スマートミュージアム


Ⅰ 苦悩するミュージアム

国内には登録博物館が914館、博物館相当施設が373館、博物館と類似の事業を行う施設が4,457館(2018年)あります。みずほ総研の調査によると2019年〜2020年にかけて来館者数は前年度比46.1%と大きく落ち込んでいます。コロナ禍に伴う外出自粛や臨時休館が強く影響しているのです。コロナ禍以前から財政状況の悪化を理由に自治体の予算が減少している上に、入場料収入減が追い討ちをかけた状況です。今後もコロナ禍による自治体財政の逼迫により、設置者からの財政措置も減少していく事が見込まれる中で、館の危機的状況は十分予想できるのではないでしょうか。

一方で収蔵品のオンライン公開、ライブイベント、オンラインワークショップなど情報発信への取り組みの実施状況については、「コロナ禍をきっかけとして取り組み強化に踏み切ったミュージアム」は全体の15%に止まっており、まだデジタルシフトに踏み切れていない実情が伺えます。

この構図は日本社会全体、とりわけ商業施設が置かれている状況と酷似していると考えます。商業施設も人口減少社会は認識しつつも、Eコマース他のDX対応を先送りにしてきました。それが今回のコロナ禍を機にした外出自粛と休業要請で、一気に売り上げが急落し閉店の危機に立たされているのです。商業施設が一斉に DXを模索し始めたことを「対岸の火事」とせず、ミュージアムのDX化も待ったなしの状況と認識すべきだと考えます。


※以下の【Ⅱ ミュージアムのDX化 /Ⅲ スマートミュージアム】についてはnoteにて購入いただけますと幸いです。

 
 
 

最新記事

すべて表示
共体験研究の変遷 共体験デザイン ③

【内容】 第1章 共体験研究の萌芽と概念の確立 第2章 共体験の社会的接合と都市研究への展開 第3章 共体験の測定・検証と都市開発への統合   第1章 共体験研究の萌芽と概念の確立 都市開発における「共体験」の研究は、1960年代から80年代にかけて、公共空間における人々の行動観察から始まりました。 ウィリアム・ホワイトの『The Social Life of Small Urban Spaces

 
 
 
共体験の定義 共体験デザイン ②

【内容】 第1章 「共体験」とは何か 第2章 都市開発における共体験の広がり 第3章 都市開発での実践方法   第1章 「共体験」とは何か 「共体験(Co-experience)」とは、複数の人が同じ時間や場所で体験を分かち合い、その中で互いに感情や意味を育てていくことを指します。 例えば、一人で食事をするのと、友人や家族と一緒に食事をするのとでは、同じ料理でも感じ方が違います。 それは、周りの人

 
 
 
今なぜ 共体験なのか? 共体験デザイン ①

【内容】 第1章 社会的背景と都市における共体験の必要性 第2章 経済的・技術的背景からみる共体験デザインの価値 第3章 多様性・実務性を踏まえた都市開発の新たなインフラ     第1章 社会的背景と都市における共体験の必要性 現代の都市は、人の数こそ多いものの、匿名性が強まり個人は孤立しがちです。 都市生活者の多くは、道を行き交う群衆の中で互いに接触することなく、ただ通過していく日常を過ごしてい

 
 
 

コメント


bottom of page