top of page
検索
執筆者の写真松岡 一久

不便益なミライ都市

更新日:2018年2月5日

昨日、京都大学の不便益システム研究所の平岡先生とお話ししました。


以前から気になっていた「素敵な不便」という概念をこれからの都市開発に活用できないかと考えています。

というのも最近の都市開発はICTインフラを駆使して「全て快適&便利競争」に陥っているように見えるからです。

これではより大きな、より新しい開発が優位性を持つ「後出しジャンケン」の繰り返しになってしまいます。

それに「快適・便利」を追求した環境に慣れきってしまうと、ある意味「生物として退化」してしまう気がします。

都市開発事業者が「意志を持って特定分野の不便益」を仕組み、その活用と工夫の中で「文化」が育まれる時、他にない「オンリーワン」の街づくりにつながると思います。

本流の「ビジネス環境インフラ」は「快適・便利」を追求し、副流の「文化環境インフラ」は「手間を楽しむ」仕組みとして行くことで、能動的に街に関わり、居場所と出番とが見出せ、楽しみや幸せを感じるミライ都市が計画できそうな予感を感じさせる対話でした。

最新記事

すべて表示

【方策1】時間シェア 多次元開発 ⑤

【内容】 時間価値の視点 夜時間の魅力と課題 夜市による時間シェア       1.時間価値の視点 以前 東京都心のビジネス街にカフェチェーンを誘致する時、「都心でもビジネス街では、週7日のうち土日の2日間の売り上げが立たないので難しい」と言われてしまいました。...

基本方針 多次元開発 ④

【内容】 これまでの論点整理 今後の課題と可能性 基本方針と5つの施策     1.これまでの論点整理 基本方針を設定するために、これまでの論定を整理します。 都市開発の市場環境では、人口減少に加えて、コロナ禍を経た都心の商業・オフィスニーズの減退という 需要環境...

不動産業の歴史 多次元開発 ③

【内容】 近世の不動産業 近代の不動産業 戦後の不動産業     1.近世の不動産業 不動産業の歴史は古く、2500年前の古代ギリシャには、「不動産」や「抵当権」の概念があったという記録が残っています。 当時からあった土地には、「所有権者」を示すために石でできた杭が打たれて...

Comments


Commenting has been turned off.
bottom of page