top of page
検索
  • 執筆者の写真松岡 一久

機能的価値、情緒的価値そして社会的価値へ

更新日:2018年2月5日

先日 某商業施設の活性化策を求められました。


駅前中規模でGMSが核店舗になっているのですが、ネット通販や駅ナカ商業、郊外大型モールなどとの競合の中で、右肩下がりの売り上げに歯止めがきかない状況だと言います。

思い浮かんだのがフィリップ・コトラーの「マーケティング3.0」にあるキーワード「機能的価値、情緒的価値、社会的価値」の3階層でのブランディングです。

洗剤を例にした解説では「汚れが落ちる:機能的価値」や「香り、ソフトな仕上がり:情緒的価値」だけではなく「節水・節電=環境に優しい:社会的価値」での差別化が必要になっているという指摘です。

同様に考えると商業施設も日用品が揃うというGMSの機能的価値や時間消費対応などの情緒的価値を超えて、「何らかの社会的価値」によるブランディングが必要とされていると言えます。

「教育・子育て・健康・環境・創業支援等」さまざまなテーマが考えられますが、大切なことはそれが「場当たり的&付け焼刃的」ではブランディングにつながらないということです。

社会的価値を最大化してくために関連MDの集積や地域連携活動の方向性も合わせて考える必要があります。

私たちが提唱する「ソーシャルハブ施設を核にしたソフトインフラ開発」のスタンスがそこに求められていると実感しました。


最新記事

すべて表示

【内容】 大型ライフスタイルショップの限界 ライフスタイルカフェ& ARショップ ライフスタイル・ウォール& ARショップ 1.大型ライフスタイルショップの限界 商業施設が「顧客接点プラットフォーム」になると想定した場合に、売り場にはどのようにAR技術が活用できるのでしょうか。 ファッション店舗は、来店機会を増やしたり、差別化のために世界観を提示する手段として、アパレルだけでなく、雑貨やインテリア

【内容】 マグネット ARの考え方 街場 ARの考え方 1.マグネット ARの考え方 商業施設のマグネットとなるコンテンツを、AR体験で制作するには、フックとなるリアル・アイコンが必要です。 「ストレッチ」を楽しむ場合は、寂れた雰囲気のリアル空間をフックにして、ARコンテンツとしてゾンビやモンスターを仕込めば、ホラーハウスになりますし、祝祭感のある環境を舞台にして、アートフェスやカーニバルを演出す

【内容】 提供価値のアップデート 事業構造のアップデート 顧客接点プラットフォームの構造 1.提供価値のアップデート 従来の商業施設は、ショッピングセンターと呼ばれ、「モノを買う楽しみ」で人を集めていました。 休日のレジャーの一つがショッピングでした。 できるだけ沢山の商品を揃え、フードコートやカフェなど滞留を促す快適環境を整える事によって、「購買機会」という価値をワンストップで提供してきたのです

bottom of page