top of page
検索

シン地方創生による「四方・良し」 シン地方創生 ⑨

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 2023年10月23日
  • 読了時間: 3分

【内容】

1.地方・良し

2.東京のシニア・良し

3.東京の会社・良し

4.東京の子育て・良し



1.地方・良し

魅力的な観光資源を持つ場所を除けば、人口が1万人以下で、衰退の一途を辿る「地方」では、自立できる経済基盤が築くことは困難です。

東京と連携したサブシステムをきっかけにして、継続的に関係人口を創出・拡大する仕組みができれば、最低限の都市サービスを維持できると共に、地域に参加する「新しい目」が、地域の魅力を再発見・編集・発信してくれるかも知れません。

「人」は他者(特に異性)の視線を意識することで、改めて身だしなみに気を使うようになると言われます。

「地方」も同様で、新しい目に晒されることを通じて、自分たちの日常を見直し、「身だしなみを整える意識」が芽生えるのではないでしょうか?

東京と連携したサブシステムによる地方創生は、ゴールではなく、スタートなのです。


2.東京のシニア・良し

大量退職時代を迎える社会になって、定年後の数十年を、東京郊外の住宅地で過ごしてしまって大丈夫でしょうか?

それよりもワープステイなどを活用することによって、5年ごとに、農村や漁村などに移り住み、新しいライフスタイルで暮らした方が、素敵ではないでしょうか。

新しい環境と人間関係の中で、心機一転して、無理のない範囲で生業をしながら、暮らし直した方が、充実した人生になるではないでしょうか?

おそらく、その方が子供や孫たちも、「新しい帰省先」として、喜んで遊びに来てくれます。


3.東京の企業・良し

若者が企業に求める価値は、「収入」だけでなく、どれだけ自分に「成長機会」を提供してくれるかにもあるようです。

東京のビル群の中でオフィスワークをしているだけでなく、地方と連携することで、地域課題に取り組みながら、自然や伝統文化に触れることが、大切な成長機会になってくるのではないでしょうか?


4.東京の子育て・良し

地方の10代20代の若者が東京を目指し、東京に住むようになると、ヒト世代すぎると、東京が生まれ故郷という人ばかりになってしまいます。

東京の人工的な環境での体験と、受験偏重の教育制度で育った子供たちに、どんな未来が開けるのでしょうか?

野村不動産は、マンションの共同施設として、つくばに「茅葺の郷」を持つという試みをしています。

都市と地方とが「対になる」ことによって、生活に潤いとハリが生まれると素敵だと考えます。

「地方留学」を体験し、生きる力を養い、成長することを通じて、その場所が「新しい故郷」として記憶に刻まれると、その子の人生が豊かになります。

海士町の「島親さん」のように、新しい関係の「おじいちゃん」や「おばあちゃん」が生まれるかも知れません。

都会での暮らし、もっというと「都市人生」を豊かに拡げるサブシステムとして、地方創生を考えるべきだと考えます。

 
 
 

最新記事

すべて表示
共体験研究の変遷 共体験デザイン ③

【内容】 第1章 共体験研究の萌芽と概念の確立 第2章 共体験の社会的接合と都市研究への展開 第3章 共体験の測定・検証と都市開発への統合   第1章 共体験研究の萌芽と概念の確立 都市開発における「共体験」の研究は、1960年代から80年代にかけて、公共空間における人々の行動観察から始まりました。 ウィリアム・ホワイトの『The Social Life of Small Urban Spaces

 
 
 
共体験の定義 共体験デザイン ②

【内容】 第1章 「共体験」とは何か 第2章 都市開発における共体験の広がり 第3章 都市開発での実践方法   第1章 「共体験」とは何か 「共体験(Co-experience)」とは、複数の人が同じ時間や場所で体験を分かち合い、その中で互いに感情や意味を育てていくことを指します。 例えば、一人で食事をするのと、友人や家族と一緒に食事をするのとでは、同じ料理でも感じ方が違います。 それは、周りの人

 
 
 
今なぜ 共体験なのか? 共体験デザイン ①

【内容】 第1章 社会的背景と都市における共体験の必要性 第2章 経済的・技術的背景からみる共体験デザインの価値 第3章 多様性・実務性を踏まえた都市開発の新たなインフラ     第1章 社会的背景と都市における共体験の必要性 現代の都市は、人の数こそ多いものの、匿名性が強まり個人は孤立しがちです。 都市生活者の多くは、道を行き交う群衆の中で互いに接触することなく、ただ通過していく日常を過ごしてい

 
 
 

コメント


bottom of page