方策1「ふるさと交流」構想 シンふるさと論 ⑥
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【内容】
リアルな繋がりニーズの視点
都市×地方の交流強化プログラム
「今、関われる場所」づくりの効果
1.リアルな繋がりニーズの視点
日本では人口減少や高齢化が進む中、地方の過疎化が大きな社会課題となっています。
一方で、都市に住む人々の中には、地方とのつながりを求める声も増えています。
しかし、デジタル技術の発展にもかかわらず、地域との関係を「実感」できる機会が不足しているのが現状です。
「ふるさと交流」構想は、この課題に対し、人と人とのリアルなつながりを通じて、都市住民が地方と持続的に関われる仕組みを構築することを目的としています。
2.都市×地方の交流強化プログラム
「ふるさと交流」構想では、都市住民と地方のコミュニティが定期的に交流する仕組みをつくることで、都市と地方の間に新たな関係性を構築します。
①「都市・農村ペアリングプログラム」
都市の個人や家族と地方の住民をペアリングし、定期的な交流を促進します。
例えば、都市の学生と地方の高齢者がペアを組み、手紙や電話でやりとりしながら、年に1回は実際に訪れる制度を導入します。
また都市住民が地方の祭りやイベントに参加する機会を提供し、地域の文化を体験できるようにします。
②「ふるさと訪問制度」の推進
都市住民が地方で一定期間滞在し、地域の生活を体験する仕組みを整備します。
地方自治体が発行する「ふるさと宿泊証(仮)」を活用し、都市住民が年に数日間、無料または低価格で地域の宿泊施設を利用できるようにします。
農業・漁業・伝統工芸などの地域活動に参加できるプログラムとセットにし、単なる観光ではなく地域に貢献できる仕組みを作ります。
また都市住民が地方の学校や福祉施設でボランティア活動を行う機会も創出します。
企業の地方研修制度などを活用し、社員が地方で一定期間働く経験を積める仕組みも検討します。
③「地元の人と出会う場」づくり
都市と地方の人々が直接出会い、対話できる場を都市部に設けることで、地方への関心を高めます。
「出張ローカルカフェ」の展開:地方の人々が都市の駅や公共スペースでカフェを開き、地域の特産品を提供しながら、訪れた人々と対話を深める場を設けます。
都市住民が地方の魅力を直接知る機会を増やし、訪問のきっかけを作ります。
「ふるさと談話会」の開催:地方出身者が都市部に集まり、地元の食事を囲みながら、ふるさとの魅力を語り合う場を設けます。
都市部に住む地方出身者同士のネットワークを広げることで、ふるさととの関係を継続的に保つことができます。
3.「今、関われる場所」づくりの効果
1.都市と地方の持続的な交流の促進:単なる観光ではなく、地域との関わりを深めることで、持続可能な関係人口の創出につながります。
2.地域への愛着の向上と移住の促進:都市住民が地方に関わることで、地域に対する愛着が生まれ、将来的な移住や二拠点生活の選択肢が広がります。
3.デジタルに依存しないリアルな関係性の構築:オンラインのつながりだけでなく、実際に訪れる・対話する機会を増やすことで、地域との「実感ある関係」が生まれます。
「ふるさと交流」構想は、都市と地方の関係を単なる経済的な支援にとどめるのではなく、人と人とのつながりを重視したふるさとづくりを目指すものです。
デジタル技術では補いきれない、リアルな交流を通じて、都市住民にとってのふるさとは「記憶の中の場所」ではなく、「今、関われる場所」へと変わります。
これにより、持続可能な地域社会の形成に貢献できると考えています。
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