top of page
検索

「農業」から「食業」へ

  • 執筆者の写真: 松岡 一久
    松岡 一久
  • 2018年11月21日
  • 読了時間: 1分

先日「みやじ豚」の宮治勇介さんのインタビューを読みました。慶応大学卒業後(株)パソナを経て湘南の実家の養豚業を継ぎ、独自のバーベキューマーケティングでみやじ豚を神奈川県のトップブランドに押し上げたのです。一般的な農業が生産して出荷したら終わり という考え方なのに対し、その後の商品開発、生産・出荷、流通、マーケティング、営業など「お客さんの口に入るまでを一貫してプロデュースするのが農業だ」と再定義したのです。そうすると「農業」は「食業」として凄く魅力的な仕事に感じられるようになったと言います。実際に宮治さんの農場でのバーベキューに参加したことが有るのですが、お肉がとても柔らかくて美味しかったこと、何よりもそこで宮治さんと言葉を交わしたお客さんたちが一遍にファンになっていくのを感じました。オープンAの馬場さんから聞いた「山形のワインツーリズム」も同じで、ブドウ畑やワイナリーという「ホームでのワイン体験」は味の良し悪しを超える「感動」を呼び起こすのだと思います。宮治さんのように農家レストランからさらに一歩踏み込んだ「食業プロデューサー」が増えて行くのが本当に楽しみです。

 
 
 

最新記事

すべて表示
共体験研究の変遷 共体験デザイン ③

【内容】 第1章 共体験研究の萌芽と概念の確立 第2章 共体験の社会的接合と都市研究への展開 第3章 共体験の測定・検証と都市開発への統合   第1章 共体験研究の萌芽と概念の確立 都市開発における「共体験」の研究は、1960年代から80年代にかけて、公共空間における人々の行動観察から始まりました。 ウィリアム・ホワイトの『The Social Life of Small Urban Spaces

 
 
 
共体験の定義 共体験デザイン ②

【内容】 第1章 「共体験」とは何か 第2章 都市開発における共体験の広がり 第3章 都市開発での実践方法   第1章 「共体験」とは何か 「共体験(Co-experience)」とは、複数の人が同じ時間や場所で体験を分かち合い、その中で互いに感情や意味を育てていくことを指します。 例えば、一人で食事をするのと、友人や家族と一緒に食事をするのとでは、同じ料理でも感じ方が違います。 それは、周りの人

 
 
 
今なぜ 共体験なのか? 共体験デザイン ①

【内容】 第1章 社会的背景と都市における共体験の必要性 第2章 経済的・技術的背景からみる共体験デザインの価値 第3章 多様性・実務性を踏まえた都市開発の新たなインフラ     第1章 社会的背景と都市における共体験の必要性 現代の都市は、人の数こそ多いものの、匿名性が強まり個人は孤立しがちです。 都市生活者の多くは、道を行き交う群衆の中で互いに接触することなく、ただ通過していく日常を過ごしてい

 
 
 

コメント


この投稿へのコメントは利用できなくなりました。詳細はサイト所有者にお問い合わせください。
bottom of page